山彦先生のわかる法律
 
★このコーナーは、あさひ法律事務所の佐野総信弁護士の情報提供により連載しています。
 

第三章 不動産/投資

FIRBすなわち、外資審議会とは何だ

日本人などの非居住者が不動産を購入する際に、不動産業者などはよく、FIRBで口頭では「エフアイアールビー」等と発音しその必要性を説く。初めてオーストラリアに来た人には耳なれない言葉が飛んでくる。「これは何ですか」と問いたくなる。

このFIRBとは外資審議会とよばれるもので、1975年の外資法(Foreign Acquisitions and Takeovers Act)に基づき設置されたもので、キャンベラの豪州連邦大蔵省内に設置され大蔵大臣の管轄による外国人による投資を管理する機関であ。英語ではForeign Investment Review Board として綴り、これが正式な名称である。実際には不動産ばかりか、様々な外国人投資を管制している。しかし、一般に私達が身近に接するものとしては、やはり住宅または商業物件不動産売買である。この場合、具体的に非居住者が不動産を購入する場合に、政策的な働きにより、豪州国内でむやみに外国人が豪州人のしている既存の住宅、すなわち中古などを買いあさらないようにしているものである。その代わり、非居住者は新築の住宅で審議会が事前に許可したプロジェクトならばそのプロジェクトの50%まで購入することができる。これを俗に”Off the plan”と呼んでいる。その例はサーファーズパラダイスのサンシチィーなどである。しか居住用に反して商業物件は特に規制がないのが特徴である。この場合商業物件としての例はコートヤードラマダなどの例でこれまでは日本の企業の所有していた。

中古の住宅物件の場合は”established dwelling”とされ、無制限にこの購入を非居住者に許可すれば、その物件に居住している国家の恩恵を受けている豪州人が無理やり外国資本により追い出される可能性もあり、この国が誰の国か分からなくなるため、このような政策を採用しているものである。それでは全く、中古物件が購入不可能かと言えば、そうではない。非居住者が購入時、条件を約束し、帰国時その条件を行使するならば、審議会より購入が許可されるものである。ですから、なんとなく面倒なようでも、申請すれば、結構許可される事例が多く、先ずは弁護士に相談することである。

これまで述べた上記の事項をまとめると、以下のことが言える:
1, 審議会が認可した新築物件ならば、その物件数の半分までは非居住者が購入可能である。 例―サンシチィー、ベルエアー、クラウンタワー等の大半の高層コンドミニアム
2, Integrated Tourist Resort と呼ばれる特定のリゾートは中古物件でも購入可能。 例―ホープアイランドリゾート、サンクチャリーコーブ、ロイヤルパインリゾート
3. 中古一戸建て住宅でも、条件付きで、購入可能。 例―アッシュモアなどの郊外の一戸建て住宅で他の居住者よりの購入
4. 更地でも条件をつけて購入することができる。 例―空き地または、崩壊予定の家の建った土地の購入。

その他、またクイーンズランド州には、州法により外国人土地保有登録が義務づけられており、州法の土地に関する権益、州領地賃借権または自由土地保有権の取得または処分する外国人は登記所に告知を義務づけられています。

尚、これらの連邦および州法による非居住者による取得の告知を怠った場合は、没収もありえますので告知を怠ることは大変なことです。

 

 

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