山彦先生のわかる法律
 
★このコーナーは、あさひ法律事務所の佐野総信弁護士の情報提供により連載しています。
 

第十章 家庭生活

家庭内暴力‐Domestic Violence−
その3:Domestic Violence (Family Protection)保護願い申請手続

法的救済には様々な形態があり、その中でも最も普及しているのが簡易裁判所による  保護願い(Protection Order)である事実は前回にも述べた通りです。これはクイーンズランド州法のThe Domestic Violence(Family Protection)Act 1989により救済であり、この手続きは比較的簡単なもので弁護士/ 個人又は警察の通報により簡易裁判所に申請する事が出来ます。書式はProtection Order Application Form DV1 と呼ばれるもので、クイーンズランド州の簡易裁判所にはこの書式が常時備えられています。

1.保護願いの条件
この保護願いは裁判所より許可されたと同時に発生し加害者の行動を制止する条件として標準条件(Standard Condition=DV法第17条と22条)があります。その他に特別条件(Special Condition=DV法第22条)がありますが、特殊な時以外にまれに使用されます。 標準的条件(Standard Condition)として典型的なものは次の2点があります:
1.配偶者は銃器を所持しないこと。
2.配偶者は品行方正に振舞う事。

その他の特別条件に含まれる内容は以下のようなものがあります:
1.加害者は被害者よりある一定の距離以内に接近しないこと。
2.加害者は被害者の住宅に行かないこと。
3.加害者は被害者に電話連絡をしないこと。
4.加害者は被害者との接触をしないこと。

2.保護願いの種類
−仮願い
仮願いは一般的に詳細な証拠なしに、その危険性があり、再発の可能性があれば、命令を下してくれます。

−本願い
仮願いが許可され、両者の言い分を聞き決定されるのが本願いの保護願いです。本保護願いの有効期限は2年でそれ以上に継続する事が可能です。

3.申請
これらの内容に基き、自分で申請したものならば、所定の用紙FormDV1に書きこみ裁判所に提出し、出頭すべき日に裁判所に出頭することになります。加害者への通知の連絡などは自分が実施する場合でも通常警察が担当してくれます。また警察または弁護士が申請する場合は、その人達に従って行動し、出頭すべきです。

4.補足
最後に制度など及び手続きに理解し難いところがあれば、やはり弁護士に相談する事が好ましいです。身の危険性を感じる様であれば、駆け込み寺のようなRefugee centre も州政府で用意してくれることがありますので裁判所で申請時に相談する事が好ましいです。

次回は例を紹介し、最後の5回目は修正、取消し及び費用扶助などについて説明します。

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